NHK大河ドラマ「光る君へ」似顔絵

私が平安時代に興味を持ったのは、学生時代に読んだ氷室冴子さんの「なんて素敵にジャパネスク」からでした。

その後「源氏物語」も読んで、その時は「光源氏ってただの女たらしじゃん!」と思ったのですが、貴族文化ならではの雅さと男性・女性それぞれの不自由さ・ままならなさに想像が膨らみました。

それから数十年・・・、「平安時代を舞台にした大河ドラマ」と聞いた時からとても楽しみにしていた「光る君へ」がいよいよ放送開始。

大道具・小道具・そして衣装などの製作もさぞ大変だったと思います。

絵で見て知っていても、ああやって今の俳優さんがその当時の衣服を身につけて動いているのを見て、平安時代に生きた人たちを身近に感じました。

そして当たり前かもしれないですけど、日本人てこういう格好が似合うんだなぁ!

この当時はかなり中国の影響を受けていたんだなぁとか、こんな迷信に悩まされていたんだ!と思いつつ、嫉妬や愛情、権力欲などにまみれ・・

医療や科学はこの時より進歩していますが、人の内面自体はあまり変わっていないんだろうなとあらためて思いましたね。

でも職人技や教養、人間力自体は、もしかして昔の人の方があるかもしれません。

⚫︎藤原道長(柄本佑)

紫式部の思い人であり、純朴な少年から、権力を手に入れ栄華を極めた晩年まで演じた柄本さん。

馬に乗って打球をする姿は本当にかっこよくて、「惚れてまうやろ」って感じでしたね〜。

そして何より、「女々しさ」があるのが良かった。

その女々しさが、より平安貴族らしさを感じました。

⚫︎紫式部(吉高由里子)

「紫式部」を想像する時、頭が良くて想像力があり、でもちょっと偏屈そうなイメージがありました。

でもその紫式部を吉高さんが演じることで、現代的なエッセンスと柔らかさが感じられて、身近に思えました。

最高権力者となってまさに「光る君」になった道長を見つめるシーンは、男女の愛を超えた・・「感無量」という表情が本当にすごかった。

左利きの吉高さんが右手で猛練習したという書は、ものすごい美文字でした!

⚫︎一条天皇(塩野瑛久)

一条天皇を見た時「え、この美しい人はいったい誰!?」と衝撃を受けましたね。

白の衣装が本当にお似合い!こんなに天皇役が似合う人いる?って思うくらい。

清らかで品性を感じました。

その後塩野さんが「光る君へ」のあとすぐに主演をしていた「無能の鷹」を見て、あまりのギャップにまたびっくり!

役柄で全く印象が違う・・・。

また違う役でも見てみたいです。

⚫︎彰子(見上愛)

彼女を見ると、「目は口ほどにものを言う」という言葉が浮かんできます。

うるんだ目元に、少女っぽさを残す眉毛。

まるでお人形のようなのに、ちょっと不器用で、熱い感情を爆発させた時は、思わずキュンとしてしまいました。

はまり役だったし、すごく魅力的な女優さんですよね。

「源氏物語」があるのとないのでは「平安時代」の捉えられ方が全く違っただろうし、本当に貴重な作品ですよね。

「光る君へ」ではその物語が作り出された背景が映像化されて(もちろん創作部分が多いとは思いますが)、よりリアルにその時代に生きた人々の生き様を想像することができました。

あの長い物語を、筆で書いていったということもすごいなとあらためて思います。

なんとなく大河ドラマって戦国もののイメージがあったんですが、こういう女性視点の物語新鮮でした。

貴族たちの暮らしも、ほぼ「外」と変わらない状態で、寒さや暑さもさぞ厳しかっただろうなと思いました。

そして着物も見事でしたが、実際はきっと今よりもっと手がかかっていて貴重品だっただろうな・・・

絵を描きながら、どれだけの職人技が消えてしまったのだろうと残念な気持ちにもなりました。

またいつか、平安時代ものを見たいです。

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