高校英語教科書「All Aboard!」”Mujina”挿絵制作
“Mujina”の挿絵を制作した、令和8年発行の高校英語教科書「All Aboard!」(東京書籍)が発行されました。

最初にお話をいただいた際は、「英語の教科書に和風の絵を」という組み合わせに少し驚きました。
ですが、今年3月まで放送されていた朝ドラ「ばけばけ」のモデル・小泉八雲が、英語で日本の怪談を世界に伝えていたのを見て、「なるほど〜!」と腑に落ちました。
発行される年に「ばけばけ」を見たのも、何かのご縁を感じます。
さて、”Mujina”というのは、いわゆる「のっぺらぼう」のお話です。
「むじな」とは狸やアナグマを表していて、古くから人を化かす妖怪として伝えられていたそうです。
もともとのイラストは少しコミカルな雰囲気だったので、最初は軽いタッチで描き始めていたのですが、著者の方のご要望もあり恐怖感を感じてもらえるようにと。
ラフ制作では、どういう構図が一番怖さを感じてもらえるのか案を練りました。
<女性が振り向いたら顔がのっぺらぼうだった!という場面>

暗闇の中で突然異様な存在に出会う恐怖を、商人の無防備な背中で表現した3案目に決まりました。
以下は完成画です↓

大慌てで逃げる商人・・・
助けを求めた蕎麦屋から現れた男がまたのっぺらぼうだった!という場面のラフ。

地面に這いつくばる商人の視点と、見下ろすのっぺらぼうの存在で、じわりと怖さが増す構図にしています。
以下は完成画です↓

描画方は、水彩で描いたあとにデジタルで加工し、夜の闇の深みを増しています。
このテキストを通じて、学生の皆さんが英語を学ぶだけでなく、自国の文化や物語が持つ魅力に気づくきっかけになれば、と願っております。
去年は中学校道徳の教科書で、石井筆子さんの挿絵を担当させていただきました。
制作ブログ↓
(その当時はまだペンネームを分けておらず、「ササダテ スイ」でお引き受けしています。)
これからも、教育や歴史に関するお仕事をお待ちしています。

